HD800

ついに買ってしまいましたHD800!いやぁもう分不相応というかオーバースペックなのはわかってたんですが円高の勢いで…円高の勢いで……国内の店で……。

えっとそんなわけで念願のHD800を手に入れました、はい。一応軽くHD800について説明しておくと、SENNHEISER社の開放型最上位モデルで
・再生周波数は6〜51,000Hz
・インピーダンス300Ω
・感度102dB
・重量370g
・ケーブル長3m
というスペックを持った機種です。詳細は公式サイトを参照してもらうのがいいかと思います。

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 まず開けて驚いたのがパッケージのサイズ。縦35cm×横27cm×高さ15cm程度の大きさがあります。

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 続いてパッケージ底面。実はこのパッケージ底面のバーコード部でHD800のシリアルナンバーが確認できます(画像はSNを消してあります)。購入するときはあらかじめここでSNを確認しておけば、ある程度任意の番号を選ぶことができるかと思います。ユーザーのための記述かどうかは置いといて実にありがたい措置。ちなみに自分のシリアルナンバーは6000番台後半。そんなに売れてるんだろうか…。高級モデルだけに驚きを隠せない。

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 外箱を開けると、中には化粧箱とマニュアルが。パッケージを開けるとドイツ製品独特の香りがします。たぶんここを見に来る人には伝わらないかと思いますが、ドイツ製の輸入アナログボードゲームなんかと同じ匂いがします。何なんでしょうねこの香りは。
 マニュアルは3冊同じものが入っていて驚いたのですが、よく見たらそれぞれ記述されている言語が違うみたいです。残念ながら日本語マニュアルは添付されていません。

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せっかくなので先日作った自作コルクスタンドに乗せてみる。なかなかいい感じ。

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 続いてジャック。これはHD800用に作られたジャックだそうで、実にカッコイイですね。ほかのSENNHEISER製品にも是非採用して欲しいところ。しかしながらステレオミニプラグに変換するアダプタが付属していません。HD650にはついていたのに、個人的にはこればかりが残念で仕方がない。

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 イヤーパッドの内側にはメーカーのロゴが浮かび上がっています。このイヤーパットの内側はちょっと文章では伝えづらいのですが、今まで見てきたヘッドフォンに比べてとてもフラットに感じました。またイヤーパットの材質も独特で実にソフトなさわり心地です。ですがこのHD800の交換用イヤーパッドは15,750円(税込み)という恐ろしい価格なのでできるだけ大切に扱いたいですね。頭部用パッドも同じ材質のものですが、こちらは保守パーツとして販売されているものを見かけたことがありません。もしかしたら自分が気づいて無いだけかもしれませんが今後発売されることに期待したいですね。

HD800

 本体側のケーブルも取り外し可能なのですが、形状が非常に特殊で内部にピンが2本付いています。差し込む向きを間違えないようにそれぞれに凹凸があるので、間違った向きに刺して品を曲げてしまう心配はないでしょう。しかし、この端子は汎用の物ではないのでしょうか。一応HD800用としてこの端子を売っているのを見かけましたがこれまたなかなかのお値段…。自作でケーブルを作成するのはちょっと敷居が高そうです。詳しいこと知っている人がいたら教えていただけるとありがたいです。

 はてさて肝心の音質についてですが、初めて聴いたときは正直こんなものかという印象でした。ちょっと疑問を浮かべつつ聴いていたのですが、少し使った後にほかのヘッドフォンを使ってみて衝撃を受けました。なんだこの曇った音は、と。なんといいますか、HD800はすごく自然な音を鳴らしてくれるみたいで、その実力が分かり難いんですよね。凄すぎるが故に凄さが分かりにくいというか…。もう少しエージングが進めば印象も変わるのでしょうが、自分が受けた印象はそういうものでした。逆に言えば自然すぎて面白味が無いともいえますが、シンプルな印象の中には凄いポテンシャルを秘めているようです。それと音漏れがもの凄いです。開放型であることを差し引いても音漏れが凄い。そこまで大音量にしているわけでもないのにヘッドフォンからの音漏れがドアを閉めた部屋の外に聞こえるレベルです。でも何故か遮音性も高いんですよね、不思議。
 と、まぁ音質に関しては他のサイトさんの方がより詳細なレビューをしていらっしゃると思うのでこれくらいにしておいて、もう一つ、付け心地。この付け心地がまた凄い。開放型のヘッドフォンとしては結構重い方だとは思うのですが、これが全然重さを感じさせないんですよね。本当にどうなってるんだろうこれという疑問を抱くばかり。側圧もほどよく長時間つけていても耳が痛くなりませんし、調節も結構効きます。付け心地に関しても二重丸です。

 というわけでHD800、実に凄いヘッドフォンでした。本当に全体的にスキが無い印象です。ただし、前述の通り、値段相応の音を出してくれるかというと少し拍子抜けしてしまうかもしれませんが、強いて言うなら実に騙すのが上手いヘッドフォンです。機会がありましたら、ちょっとだけ長くお試しくださいませ。
 ああ、それとドイツのHD800公式ページからフォームに必要事項を記入して送信すると、後日オーナー証明書が送られてくるそうです。HD800のオーナー様は是非申請してみるといいでしょう。

【おまけ】
 実はこのHD800、初期不良で交換してもらいまして2台目のHD800なのでした。1台目は左のドライバーユニットに傷といいますか塗装が剥げたような部分が2カ所ほどありまして、購入店であるFUJIYA AVIC様に問い合わせてみたところ、交換対応となり、商品を着払いにて送り返してくれとの指示を受けました。送り返してから実質2日後にはチェック済みの代替品を送っていただきまして、無事現在のHD800を手にするに至りました。最初は円高でしたので海外通販を考えていたのですが、やはりこういうリスクを考慮すると国内の店舗だと安心感がちがいますね。それに輸送にかかる時間もありますし、海外から輸入していたら大変な労力を強いられていたかと思います。FUJIYA AVIC様にはこの場をお借りしてお礼申し上げます。

witten by XFU(2010/9/24)