コンセプト

このページは特にオーディオの知識が無いけれど、良いヘッドフォンを選びたいという人向けに作成したものです。
オススメするヘッドフォンは主に室内向けのもので、価格は1万円前後のものを中心に紹介していきます。なぜこの価格帯なのかというと、コストパフォーマンスと音質のバランスが良く、安いヘッドフォンとの大きな違いが見えてくる価格帯だからです。mp3の音楽ファイルを聴くにしても安いヘッドフォンとは明確な違を感じられるクラスです。
他サイトにより詳細なレビューが載っているかもしれませんが、その中から「どれを選んでいいのかわからない」、「専門用語ばかりでよく分からない」という人の為に、このページでは紹介する機種を絞り、できるだけ簡単にあなたに合ったヘッドフォンを選択できるよう補助します。

読むに当たって覚えておいて欲しい用語

最低限覚えておいてほしいことなので、少々専門用語などが出てきてしまいますが

音漏れ
自分の使っているヘッドフォンから音が漏れて第3者にも聞こえる状態にあることを言います。
どの程度漏れているか、聞こえてしまうか。
開放型/密閉型
ヘッドフォンには大きく分けて開放型と密閉型というものがあります。開放型は音漏れがが著しいが広々とした音を、密閉型は迫力のある音をだしますが外の音が遮断され音の世界に浸れるものの籠もったような音をだします。

ヘッドフォンの取り扱い

ホコリ・湿気
ヘッドフォンは精密機器であり、取り扱いには注意が必要です。特に、埃と湿気はヘッドフォンの故障の大きな原因となります。 ヘッドフォンを棚の中にしまう、ケースの中に保管する、等の対策をするといいでしょう。 普段よく使うヘッドフォンは出しっぱなしにしてしまいがちですが、その場合でもビニール袋で包むなど、最低限埃を進入させないようすべきです。 細かいことですが、こうした注意をすることでヘッドフォンを長く、快適に使うことが出来ます。
ステレオジャック
ヘッドフォンを接続するにあたって、殆どの機種が採用している端子のこと。
ステレオジャック 標準のステレオジャック。アンプなどの高級機器で採用しているケースが多い。ヘッドフォンの端子もこちらが使われてることが多いが、大抵はミニへの変換アダプタが同梱されている。

ステレオミニジャック ステレオミニジャック。ゲーム機やポータブルプレイヤーなどに採用されてることが多いので、使ったことのある人も多いのではないでしょうか。安価なヘッドフォンはこちらの端子を採用してることもあります。

紹介するモデル

ATH-A500

audio-technica社製の密閉型ヘッドフォン。

 あまりオーディオ機器に親しみのない人ならば耳にしたことがないメーカーかもしれませんが、オーディオ業界では大変有名で、国内のメーカーでもあります。また家電量販店などでも多く取り扱われていることが多く、とても入手しやすい機種です。
 この機種は比較的低価格ながらも高い評価を得ており、大変万能で良い機種です。パッドも柔らかいため装着感も大変良く、遮音性も高く音漏れもしにくいという優等生。その遮音性は他の密閉型の機種よりも高く、専用のリスニングルームかのような、音を聞くための「場所」を提供してくれます。そのため映画などの視聴にも向いているかと思います。逆にこの機種を付けていると他人に呼ばれても気づけないのでその点はご注意を・・・。
 音の傾向的には前述の通り万能であるがために、いろいろなジャンルを聴きたい人向けでしょう。音質のことはよく分からないけど、とりあえずいい音を体験してみたい!という人におすすめです。
 このほかにも上位機種にATH-A700とA900という機種がありますが、このA500と比べるとA700はロックやゲームなどの用途に、A900はクラシックなどのおとなしめの音楽を聴くのに向いている傾向にあるので、予算を上乗せできるという方はそちらも検討してみるといいでしょう。 また、オフィシャルにもヘッドフォンNaviという同社のヘッドフォンを選ぶためのコンテンツが設けられているようです。

witten by XFU

HD515

SENNHEISER社の開放型ヘッドフォン。

 SENNHEISER社は1945年設立音のドイツの響機器メーカーであり、ヘッドフォンメーカーとしては大変有名な企業です。しかし、都心部以外では取扱店を探すのが少々困難かもしれませんので、見つからない場合は通信販売を利用するといいでしょう。
 このHD515は開放型ヘッドフォンなので密閉型の製品よりも比較的ナチュラルな音を出してくれる傾向にあります。そのため、密閉型の製品に比べると若干物足りない感じがするかもしれませんが、文字通り開放的な音楽が楽しめるかと思います。
 本体もとても軽く、頭に当たる部分にもパッドが付いているため、付け心地もなかなか良好なので、長時間使っていても疲れません。音質に関しては若干高音よりな傾向がありますが、入門用として見れば十分な性能を持っており、不足を感じることは無いでしょう。
 付属品はキャリーバッグやヘッドフォンホルダーなどが同梱されています。また、ケーブルは左側片出しなので取り回しも便利かと思います。
 SENNHEISERの製品はラインナップが豊富なので予算に合わせて上位・下位の機種も調べてみるといいかもしれません。

witten by XFU

SRH440

米SHURE(シュア)社の密閉型ヘッドフォンです。  

 SHUREは創業から約80年も立つ老舗音響機器メーカーで、業務用のマイクや、高音質のイヤフォンに定評のある会社です。そんなSHUREが、持てる技術を投入して2009年に初めてヘッドフォン業界に参入しました。その尖兵が同社初のヘッドフォン群であるSRHシリーズであり、SRH440はSRHシリーズの中堅機です。
 SRH440の特徴は、「音が澄んでいること」。弦楽器や、女性ヴォーカルのソプラノなどの高音部分が伸びてもひび割れることなく、心地よく聴かせてくれます。また、低音は強調されすぎず、中音は芯の通った、存在感ある音を出します。 全体的には、音を素直に出し、誇張のない、音の自然な魅力を引き出すヘッドフォンです。ゆえに、ジャンルを選ぶことなく使えるでしょう。
 適度に柔らかいイヤパッドのおかげで、装着感は良好。イヤパッドは耳全体を包み込める大きさなので、遮音性はかなり高め。ヘッドパッドも柔らかめに出来ていて、頭頂部のストレスを和らげます。左側片出しのケーブルは簡単に着脱可能。断線したときに交換可能なので便利です。 ケーブルはカールコードになっており、多少伸ばしたりしても大丈夫な構造になっています。携帯用キャリングポーチ、標準プラグアダプターが付属しています。
 SRHシリーズには下位機種のSRH240と上位機種のSRH840が存在します。 SRH840はより低音に重きが置かれていて、音の澄みに加え、重厚な音が堪能出来ます。予算と好み合わせて検討するとよいでしょう。

written by makotin

サウンドカード

 PCで音楽を再生する際に、内蔵の物ではなく別途サウンドカードなどを導入することによって音質の向上を図ることができます。良いヘッドフォンを使用すると、今までのスピーカーなどでは聞こえなかったノイズまでもが聞こえるようになってしまうことがあるので、その際はサウンドカードを導入することでノイズのない環境を構築することができるでしょう。またPC内蔵のものでも問題が無いと感じるならば導入の必要はありません。

Creative sound bluster
  Creative社のSoundBlusterは大変有名なサウンドカードで、最新の技術を多く取り入れ、独自の規格なども開拓しています。現行品(2010現在)ではPCI-Express接続の製品が主流のようで、得意分野はゲームなど。大変迫力のある音楽を出してくれますが、悪く言えば演出過多気味でもあるので、純粋に音楽を楽しみたいという人には向いていないかもしれません。しかしながら5.1chなどの環境を構築するのは得意なようです。独自規格のEAXというフォーマットを扱うことができますが、EAXというワードにピンと来ない人には必要ないでしょう。またラインナップも多数あり、選択肢の幅も広いのですが、値段に応じて音質が上がるというよりは付属品の有無が大きく影響してる面があるので、よく調べてから購入するといいようです。

witten by XFU

ONKYO SE-200PCI
 音楽を聴くことをメインにするのであればONKYOのサウンドカードを推します。ONKYOのカードは、若干枯れた技術を使う製品が多く、最新のフォーマットなどを求める場合は少々オススメできませんが、よく言えば成熟された技術が詰め込まれているということになります。接続方法はアナログと光接続ができますが、ONKYOのカードは一般的にアナログ接続の方が音質がいいと専らの評判です。もちろん光接続もPC内蔵の物に比べれば十分にいい音を鳴らしてくれるので、その点はご安心を。逆にこのボードは欠点があり、ドライバのバージョンアップが遅いことや、設定ツールの不安定さなどが挙げられるため、最新のPC環境に取り付ける場合は良く確認してから購入することをお勧めします。とはいうものの、そのデメリットを差し引いても素晴らしい性能を持っているハードなので一考の価値はあるかと。この機種以外にも上位機種のSE-200PCI LTDと下位機種のSE-90PCI、USB接続のSE-U55SXがありますので予算や環境に応じて検討してみるといいでしょう。

witten by XFU

終わりに

 自分にあったヘッドフォンは見つけることができたでしょうか。できるだけ簡潔にわかりやすく書いたつもりではありますが、文章だけでは伝わり切らないことも多いと思うので、可能ならば店頭にて試聴した上で購入することが望ましいですが、それでも上記のヘッドフォンを選んでおけば間違いはないのではないかと思われます。購入した際には、今まで聴いていた音楽も別物のような音楽に聞こえると思うので、所持している音楽を聴き直してみることをおすすめします。