Macでストリーミング上級編

こちらのページではしっかりとした機材で配信環境を整えたい人向けの解説をしていきます。配信に慣れてきて、より本格的にやってみたいと思いましたら参考にしてみてください。

マイク

マイクには大きく分けてダイナミック型とコンデンサ型との2種類がありますが、ここでは詳細は割愛しましょう。
ちなみに次に勧めるマイクはダイナミック型です。

ここで紹介するマイクはスタジオや業務用途でも多数使われているSHUREのSM58という機種で、数多くの実績を持っており配信のようなトークにも向いている製品です。
他にも同価格帯で近しい性能のマイクは多数あるのですが、ここでは閲覧者を混乱させないためにもSM58のみを紹介させていただきます。逆に言えば何も考えずにこれを選んでおけば間違いないという機種でもあります。
このマイクは実はスイッチが付いているモデルと付いていないモデルの2種類があるのですが、配信用途ということでスイッチ有りの物を紹介しています。もし自分にはスイッチなんか要らないというのであればそちらのモデルを買うのもいいでしょう。本来はミキサー側でマイクの音量を最小にすることによってマイクを実質的にOFFにするのですが、ストリーミング配信ということでスイッチが付いていた方がとっさのトラブルなどにも対応しやすいのではないでしょうか。
またこのマイクを購入する際は別途マイクケーブルも買う必要があるので忘れないように注意してください。これらのマイクを変換アダプターなどでステレオミニにしてMacなどに接続しても音量が取れないおろか機器を傷める可能性が高いのでXLR端子の付いたオーディオデバイスに接続しましょう。詳細はミキサーの項を参照してください。
それとウィンドスクリーンもあるとマイクが長持ちするかと思います。 最後にもう一つ、このマイクメーカーであるSHUREからマイクをUSB接続するためのX2Uという機器が発売されています。この機器にマイクを繋げば手軽にMacへマイクを繋ぐことができるのですが、ドライバーがOSX10.4.11で止まっており、現行のMacでは使えないとのことなのでご注意ください。

マイクスタンド

マイクスタンドに関しましてはそれぞれの机事情や環境によって必要になってくる製品が大きく変わってくるので具体的な商品の紹介を割愛します。しかしMacで配信するということであれば必然と卓上スタンドや万力などでデスクに固定して使うようなタイプに絞られてくるでしょう。またゲーム配信においてはコントローラーとマイクを同時に持つわけにも行きませんのでマイクスタンドは必須となります。必ず用意しましょう。

ミキサー

ミキサーとは文字通り音をミックスするものであり、配信においては大変便利な装置です。どういった場面で役に立つのかというと、出演者が複数人いるときにそれぞれにマイクを持たせる場合や、それにBGMを付加するとき、あるいは楽器などを接続する場合に活躍します。またマイクなどのXLR端子も直接接続することができるので、上で説明したようなマイクを接続する際にも必要となってくるアイテムです。

しかしこのミキサーは値段もピンキリで上を見れば十数万、あるいはそれ以上の価格帯の製品もある上に、上位モデルになればなるほど大型化する傾向にあるため、ここでは卓上に置けるレベルで配信には必要最低限の機能を持ったMacにUSBで接続できる機種を紹介しようかと思います。

BEHRINGER XENYX 302USB  

XENYX302USB
BEHRINGER
XENYX 302USB

おそらくUSB接続できる最安値のミキサー。
入力はモノラルが1にステレオが2チャンネル装備されている。端子の形状などから考えるとゲーム配信に向いているような気がしないでもない。また、AC電源でもUSBバスパワーでも稼働する点も魅力のひとつ。
同社の上位モデルで次にUSB接続できる機種は大層大型化してしまうため実質この302USB一択となるだろう。

ただしミキサーとしての機能は本当に必要最低限の機能しか備えていないのでミキサーという物がどういう物なのか体験するための入門機として割り切り、不満が出てきたら買い換えるくらいのつもりがいいのかもしれない。
ちなみに近場の楽器屋の店員曰く「ベリンガーは怖いので今はもう取り扱ってない」とのこと。

ALESIS MultiMix 4 USB

XENYX302の次に安価なUSB端子を持っているミキサー(だと思う)。
上記の製品に比べるとだいぶしっかりした製品という印象を受けるもののバスパワーでは動作せずAC電源が必須な事、RCA端子が装備されていないという2点が若干弱いかもしれない。
ちなみにあと2000円程追加すると6チャンネル備えたMultimix 6 USBという製品を買うこともできる。
ただしこのALESISのミキサーは海外だと半額程度で売られている製品、つまり代理店の取り分が大きい製品でもあるので実質値段に対してのポテンシャルは若干低いかもしれない。

YAMAHA Audiogram6  

実はこの製品、厳密にはミキサーとは違ってPC/Mac用のミキサー型のオーディオインターフェイスという扱いになっている商品です。そのためYAMAHAのサイトにもミキサーとしてではなくオーディオインターフェイスのカテゴリに掲載されています。とはいうものの当たり前のようにミキサーと同じように扱うことができるので深く考える必要はないでしょう。

この製品の弱点はUSB給電できるもののACからの電源供給ができないこと(この辺がオーディオインターフェイス扱いたる所以かも)。つまりUSBから供給される電力が安定しないとノイズが乗ってしまうことがある。できる事ならばUSBハブなどを使わずにMac本体に直刺し、あるいはセルフパワー型のUSBハブに接続するようにしよう。※これらの症状はこの機種やミキサーに限ったことではなくUSB給電の製品であればどれも同じです。

それとこの機種はYAMAHAが自社でドライバーを公開しているのですが、それを適用すると非常に不安定になると評判なので適用せずにOS標準のドライバーで動かした方が快適なようです。元々マニュアルにもドライバーのインストールは必要無いと記載されているため特に問題はないでしょう。

ちなみに私もこの機種を使っています。

UA-33

配信向けと名高かったUA-4FXという製品の後継機種にあたる製品。UA-4FXに比べるとエフェクト機能がカットされてしまっている。また上位モデルのUA-55という製品もある。このUA-33は上記の3機種とはだいぶ毛色の違う製品で、特にAudiogram6と比べても更にPC用オーディオインターフェイスの色が出ているし、若干用途も変わってくる製品かもしれない。しかしながら上記の3機種にない24bit/96khzの高音質に対応しておりその点では非常に力強さを見せてくれる。だが今回の配信というコンセプトにおいては配信時に音質なども劣化し、そのような高音質を扱うことができないため、そのメリットはあまり活かせないのも事実です。DTMやその他の用途にも使いたいという人にはこれまでに紹介した製品より良い製品でしょう。
またPCの周辺機器というカテゴリのせいか家電量販店やPCショップなどでも取り扱っており、大変入手性が高いです。

その他のオプションとか

プラグ類

APR221 CMP153 ALESISのMultiMixやYAMAHAのAudiogram6にRCA接続したりステレオミニから音声を出力したい場合に揃えておきたいオプションを紹介しておきます。
左のAPR221に至っては1本80円という値段なので一通り揃えておいてもいいかもしれない。

パッシブミキサー

パッシブミキサーは電源を必要としないミキサーでボリューム調整用のつまみこそ付いているものの、音を小さくするためのもので、音量を増幅することはできません。
当たり前ながらこちらの製品はプラグインパワーに対応していないため、マイクなどには使えませんが、メインで使っているミキサーの端子が足りなくなってきたときにこういった製品を利用することで端子数を水増しすることができます。
とはいうものの、値段との兼ね合いを考えると次のランクのミキサーにステップアップするのも手かもしれませんね…。
とりあえず既に持っているあるいは、困ったときの手段として頭の片隅においておくといいかもしれません。

ヘッドフォン

ミキサーの音をモニタリングするためにモニタリングヘッドフォンと呼ばれる製品があります。モニタリングヘッドフォンとはフラットで標準的な音を出してくれるヘッドフォンだと認識しておけば良いでしょう。実に中立的な音を出すので音楽の制作者側が客観的に音を評価することができます。
国内でも特に有名な製品がSONYのMDR-CD900STです。国内の録音スタジオでも多数採用されています。

しかしながら、音楽を作るわけでもないので必ずしもモニタリングヘッドフォンが必要というわけではありませんし、手持ちのヘッドフォンなどを流用するのが無難かと思います。
理想的なヘッドフォンはやはり長時間付けていても疲れないものに尽きるかと思います。重量的に軽いもの、付け心地のいいものをチョイスするのがいいのではないでしょうか。
ということで付け心地の良さと軽さとコストパフォーマンスを兼ね備えているヘッドフォンとしてATH-A500Xあたりをオススメしてみます。