ギターを買って2年半が経ちました


ギターを買った

2012年の9月30日にギターを購入しました。

事の発端はUBIソフトから発売されたRocksmithというゲームを遊びたかったから。
このゲームは本物のエレキギターを接続して遊ぶというゲームで、売り文句によるとこれで遊んでいるだけでギターが上達するとのこと。
音ゲーで遊びながらギターも弾けるようになればこの上ないし、最悪弾けなくてもゲームとして楽しめるのであれば後悔もないだろうという考えがありました。
専用コントローラーのあるゲームなんて星の数ほどあるしね。
そんなわけで、ゲームが出てからギターを選んでいたのでは間に合わないと言うことで、ゲームの発売に先駆けて楽器屋をのぞきに行ったのでした。

とはいうものの、ギターのギの字も知らないような自分としてはどれを買ったら良い物かさっぱりだったのですが

・ゲームのコントローラーとして割り切ってとにかく安いヤツ
・YAHAMAのギター
・その他実際に手にとって気に入った物

という3つの選択肢は持って行ったのです。
あとゲームのコントローラーという前提が頭にあったので予算3万程度と決めておりました。

幸いにも店員に声を掛けて貰い一緒に選んで貰った訳ですが、この日は決めかねて一時帰宅。
その時には安ギターとYAMAHAのを持ち比べてはみましたが、さほど違いは分からず。
これならばやっぱり安いのでも良いのではないかという葛藤はあったのですが、ゲームという枠を脱しても使えるとの店員の奨めもあって
結果的に翌日YAMAHAのpacificaを買ってきました。
(余談ですがうちにはたまたまYAMAHA製品が多くあり、その流れでYAMAHAをあえて選ぶ傾向ができてしまった)

今振り返ってみるとこれで正解だったとも思う。
価格は3万半ばくらいだっただろうか。
その他チューナーやスタンドも買ったので4万円ちょっとくらいだったかな。
教本だとかアンプだとかはあくまでもゲームで遊ぶってのが前提にあったので購入しなかった。

結局自宅に持って帰って弾いてると思いの外楽しくなってきてしまい、翌日にはストラップやらミキサーに繋ぐ用のケーブルやらが手元に……。
その他にもクロスとかクリーナーとか、スタンドも自分の気に入った物に買い換えたりとかトータルで結局ギター本体分くらいの予算を投資してしまったカモ。

ゲームが発売されてからのこと

肝心のゲームが発売されて遊び始めた訳ですが、これがまた結構教則的な要素も抑えていて結構役に立った。
ちょこちょことは楽曲を弾ききることが出来るようになったりして中々に楽しくギターにとっかかれたと思っている。


そんなこんなで1日おきくらいのペースで毎回1〜2時間程度のプレイを3ヶ月程度繰り返していたわけですが、
ゲーム内での成績はちょっとずつ上がっていっても弾けるようになったという実感が湧かないのです。
そして、他にやりたいこと(多分動画配信)なんかも出来たりして、2〜3ヶ月くらい練習が止まるのでした。

それで3月になった頃にRocksmithを再開するのですが、その頃にはBandFuseという別のリアルギターを接続して遊ぶゲームが出るという発表があったのです。
話によると、そのゲームは5月頃にでるということだったので、そこで一度仕切り直しをしようと、また動画配信等に精を出すのでした。
結局5月になってもそのゲームは発売されず延期。
ますます再開のきっかけを失い、ホコリを被る時間が増えて行った。
(その間自作エフェクターなんかも作ったりしてたのだけど。)

しかしながらそこへRocksmith2014が10月発売されるというニュースが入りました。
これで発売が確定しないBandFuseよりも期待ができるではないですか。
(結局BandFuseは9月に発売されたのですが、結局あまり面白くなかったのであまりやらなかった。)

ちょうどこの頃、自分自身の仕事が忙しくなり、ゲームどころではなくなってきていた。
とはいうものの自分の強がり根性のせいもあって、何とかそしらぬ振りをしながらRocksmith2014を購入したのですが
やはり体力も保たず、ますますギターどころではない状況が続いた。
県外に何度も出張させられたり肉体労働やら深夜出勤させられたりとね。

それでもなんとか時間を捻出してRocksmith2014をプレイしたりしてみたのだけれど、前作で自分が一番面白いと感じていた要素が今作から廃止になっていた。
ただ、2014版は邦楽が収録されるという快挙があったのだけれども、ゲームとしての魅力が半減してしまったせいでこれも続かなかった。

さて、ここまでゲームでギターを習得しようと頑張ってきたけどトータルすると半年分くらいだろうか。
そこから導き出された自分なりの結論は

「Rocksmithでギターは上手くならない」

結局の所、ゲームをクリアするという目標に向かってコントローラー(ギター)を操作するだけに留まってしまう。
楽器を演奏するという事とはベクトルが違っており、上達には繋がらない。

じゃあRocksmithは悪か、というとそういうわけでもなく、
なんだかんだでイロハを覚えたり、前述した通りとっかかりには凄く優秀な入門の手段の一つだと思う。
ゲーム機やPCがあればアンプやチューナー、エフェクターなどの機材なんかもそろえなくて良いし基礎的な事も動画で教えて貰える。
でも、自転車で言うところの補助輪に当たるような立ち位置と認識して、手がギターに馴染んできたらその補助輪を外して覚えていくのが最適な解だと自分は結論づけた。
どれだけ練習しても「ゲームが攻略出来るようになる」だけで「楽器が弾けるようになる」わけではなかったのだ。
このゲームにある機能やモード、動画類を一通り触ったのであれば、通常通りの練習というか、教本などを使った練習へシフトしていくのが正解だと思う。

Webで情報を集めているとこのゲームだけでそれなりに弾けるようになってる人もいるようなので、必ずしもこの結論が正しいとは言わないが実際の所少数派だと思うし、
客観的に眺めていると「本当に弾けているのか」、それとも「ゲームが攻略出来るようになっただけ」なのか判別は付かない。
どこにゴールを定めるかでもこの辺の意見は変わってくるだろうけどね。

そしてそれから、、、

そんな結論が出てからもギターの存在はちょこちょこ気にはしてたんだ。
特にエレキはお金さえ掛けて機材などを買えば、それらを試してみたくなるのでモチベーション維持は比較的簡単にできた。
その他にもネットでの繋がりなんかもあったりするから、独り引きこもって淡々とギターを弾いているだけに留まらず
ネット配信やら何やらで外部の刺激も得ることができた。
時代も時代ならば、独りで淡々と弾いているだけの練習なんてとっくに投げ出していたことだろう。
ライブと縁の無いような人間でも発表の場があるのはいいことだ。

ということでここまで来たからにはなんとか弾けるようにしたいという思いはあった。
丁度仕事も過酷や山場が去ってゆとりも出来てきたのでこの辺でちょっとした出会いがあった。

ギター教則&かんたんスコア 2本指で弾き切れる! ボカロ曲,アニソン,J-POP
たまたま本屋に足を運んだ時に見つけたのがこの本。
まだギターをあきらめ切れてなかった事と、とっかかりの良さを感じて買って帰った。
元々あんまり洋楽なんて聴かない人間だし、通常のスコアなんかよりは自分向きだった。

どの曲を弾こうかと思って馴染みのある「まどか☆マギカのコネクト」を選んで練習し始めた。
合間合間に動画配信なんかして何人かにアドバイス貰ったりして。
さっきも言ったけれど、家に居ながらこうやって第三者にレスポンスを貰うというか干渉してもらえるのは良いことだ。
これがなかったら、この本の内容も続かなかったかもしれない。

それでこうやって本を買って練習してみて思ったんだけど、Rocksmithで身につかなかった要素がどんどん身についてくる。
で、タイトルにもあるようにパワーコードで構成されてるから比較的簡単で、弾き切れたということもモチベーションに続いた気がする。

(コネクトが終わって君の知らない物語とか他の楽曲にもちょこちょこ手を出してみたけど、この2曲はこの本の中でも難しめだったらしく、他のからやればとちょっと後悔したね。)

この頃の練習って3歩進んで2歩戻るっていうか、1日サボると取り戻すのに1時間くらい掛かる。
でも、新しいことが割と低いハードルで沢山用意されてるから軽く飛び越えられてとても楽しい。
そして次の日にはまた飛べなくなってるから反復しての繰り返し。
正直この間の練習はRocksmithで練習してたときよりも充実してた。

それで、こうやってある程度弾けるようになってくると道具なんかも欲しくなったりして

Line6のAMPLIFi FX100なんてマルチエフェクターも導入してしまった。
この辺の詳細は割愛しますがiOSやAndroidから操作出来るちょっと近未来っぽい感じのエフェクター。

ということでこの辺りの流れが2014年の8月頃の事。
それから11月くらいまで練習してたのだけれど、他にやりたいことがあって一時中断。
やっぱり働きながら平日に何かしようと思うと出来る事って1つが限界だと身に染みる。

今ではまた練習を再開してるのだけど、自分のダメなところも見えてくるので最近はこの本を買いつつ基礎っぽいことばかりしている。
一生使えるギター基礎トレ本 ギタリストのためのハノン(CD2枚付き)

さいごに

結局ネットでどうやったら上手くなれるかみたいなのを調べてると、やっぱり近道なんて無くてひたすら練習あるのみっていう所にたどり着く。
長いこと自分という人間と付き合っていると分かるのだけれど、自分はあまり成長の早いタイプの人間ではない。
だからコツコツとマイペースで気長に楽しんで行こうと思うし、そうでありたいとも思う。
それでも今のペースで続けて行ければ1年後くらいにはそれなりに弾けるんじゃないかという淡い期待もあるし活力にもなる。

今思えば、最初の段階でゲーム用と割り切らずにPacificaを選んだのも正解だったと思える。
まだまだこの子に見合った技能も無いので、相応のが身についた時に2本目の購入を検討したいので、
その日が来ることを祈りつつ今日もこうやって記録を残すと称し練習をサボり、ぬるく上達を目指すのでした。

それとRocksmithでの練習も確かに身になってる部分もあるし、今の教本練習に切り替えても生きてきている部分は間違いなくある。
けれども、ゲームでの練習と今の練習法とでは本当に毛色が違うという実感もあり、正直ゲームで練習していた部分はギター歴とカウントしたくないという思いすらある。
多少ズルい言い方ではあるが、「私のギター歴は半年と2年だ」とこれを読んでくれた人に伝えたいと思う。

2015/1/15

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